高校を卒業していない大人が学びなおす方法|高卒認定と特修生制度とは?
「高校を出ていないけど、大学に行きたい」「資格取得のために学びなおしたい」
そんな想いを抱えている大人の方は、決して少なくありません。
かつては「高校を卒業していないと大学には進めない」というのが常識でしたが、
今は高卒認定試験(旧大検)や特修生制度といった制度を使うことで、学び直しの道が大きく広がっています。
この記事では、特に高校中退・不登校経験者・社会人の方に向けて、
高卒認定と特修生制度の違い・活用方法・どちらが自分に合っているかを詳しく解説します。
そもそも「高卒認定」とは?
高卒認定(高等学校卒業程度認定試験)は、文部科学省が実施している試験制度で、
高校を卒業していない人が「高校卒業と同等の学力がある」と認められるための制度です。
この試験に合格すれば、大学や専門学校の受験資格を得られます。
主な特徴:
- 年2回(8月・11月)実施
- 8〜10科目を合格すれば認定
- 科目ごとの合格が有効(合格科目は次回以降も免除)
- 合格すれば「高卒資格」ではなく「受験資格」を得られる
独学や通信講座で準備することができ、費用もほとんどかかりません。
一方で、自学自習のモチベーション維持が鍵になります。
「特修生制度」とは?高校卒業を経ずに大学に入る方法
高卒認定と並ぶもう一つの選択肢が「特修生制度(特別履修生制度)」です。
これは、高校を卒業していなくても、18歳以上であれば大学の一部科目を履修し、所定の単位を取ることで正規入学できる制度です。
制度の流れ:
- 通信制大学などで特修生として出願
- 30単位以内の科目を履修(半年~1年)
- 必要単位を修得すれば、正式に大学生として入学
これは「大学で学びながら進学資格を得る」という画期的なルートで、高卒認定を経ずに大学に進める唯一の方法です。
高卒認定と特修生、どっちを選ぶべき?
どちらを選ぶべきかは、目的・生活環境・学習スタイルによって異なります。
✅ 高卒認定がおすすめの人
- できるだけ早く大学受験に進みたい
- 自学自習が得意で、計画的に勉強できる
- 全日制の大学進学を考えている
✅ 特修生がおすすめの人
- 高校卒業にこだわらず、とにかく大学に進みたい
- 通信制で学びながらマイペースで単位取得したい
- 子育て・仕事と両立しながら学びたい
どちらのルートにも共通しているのは、「学び直したい」という意思があることが最も大切だということです。
学び直しを支える通信制大学の存在
特修生制度を採用しているのは、主に通信制大学です。
その中でも代表的なのが以下のような大学です:
- 放送大学
- サイバー大学
- 東京通信大学
- 日本福祉大学 通信教育部
これらの大学では、スマホやパソコンがあれば自宅から学べるため、
フルタイム勤務の社会人や、子育て中の人にも人気です。
また、学費も比較的安価(年間20〜40万円前後)で、経済的にも現実的です。
学びなおすことに年齢は関係ない
「今さら大学なんて…」「まわりに笑われそう」
そう感じる人も多いかもしれません。
でも、学び直しは“やり直し”ではなく、“ステップアップ”です。
実際、通信制大学では30代・40代・50代で入学する人も多数います。
年齢ではなく、「これから何をしたいか」があなたの未来を決めるのです。
まとめ|大人にこそ知ってほしい「学び直し」の選択肢
- 高校を卒業していなくても、大学進学は可能
- 「高卒認定試験」で受験資格を得る方法
- 「特修生制度」で大学の一部科目を履修し、進学資格を得る方法
- 目的や生活スタイルに合わせて選ぶのが大切
- 学ぶ意志があれば、年齢も経歴も関係ない
「人生を変えたい」「新しいことに挑戦したい」——そう思った時が、あなたのスタートラインです。
高卒認定も特修生制度も、その想いを叶えるための「現実的で頼れる制度」です。
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